三渓園と江戸初期の建築

先週末、所属しているNPO日本民家再生協会の会議と 見学会があり、横浜の三渓園を訪れました。 原山渓という明治時代の実業家が、京都や鎌倉から 貴重な日本建築を集め、庭園を造り、後に市民に開放しました。 上の写真は、臨春閣。江戸初期、家光の時代の建物です。 桂離宮と同じ頃でしょうか、私の大好きな小堀遠州、片桐石州の生きた時代、 数寄屋造りが豊かに広がる時期ですね、タイムマシンがあったら行ってみたい! 今回、特別に内部を見学させていただきました。 紀州徳川家の御殿、と言うことですが、とても柔らかな意匠です。...

「こめらの森・南会津」運営開始!

6月26日、はじめて訪れたときには廃墟だった民家が、みんなの力 で蘇りました。前回貼った野地板の上には畳が敷かれ、建具が 入ると、「家」が長い眠りから覚めたようです。 福島県のお父さん、お母さんの頑張りでキャンプは予定通り 7月23日にオープンし、こめら(子供達)が走り回っています。 台所も機能を取り戻し、昼食準備に取りかかっています。 人が建物を使い出すと、建物が家に換わり、息を吹き返すと 今回の体験で強く感じました。 キャンプは1週間単位交代制なので、日曜日の昼食は、...

東京8区文化財古民家めぐり

今日、板橋区で唯一、現在もお住まいの茅葺き古民家 「粕谷家」の見学に行きました。 名主さんのお住まいだけに、用材のレベルも高い すばらしい建物でしたが、何よりも驚いたのは、当初の面影を 残しながら大切に住まわれていることでした。 なんと、今日知ったのですが、 「東京8区 文化財古民家めぐり」という文化イベントがあり、 足立区、板橋区、江戸川区、北区、江東区、杉並区 世田谷区、目黒区に現存する茅葺き古民家が公開されています。 上記8区の連動企画で、今週末ならまだかなり見学できます。 板橋、足立、江東、江戸川は15日(日)まで...

古民家再生〜小豆沢より(2)

解体&ジャッキアップ 2002年6月~8月 1. さあ、いよいよA邸の解体です。再生部分の玄関は手作業で解体します。 2. 機械で壊す予定の応接間天井クロス下から、漆喰がでてきました。建設当初の仕上げ材料が解ります。 3. 保存する和室二間のジャッキアップ開始。まず土台下にレールを流します。床下作業で大変です。 4. 上記3の作業の床下写真。コンクリート基礎を壊しレールを入れていきます。 5. 油圧ジャッキで建物の建物の片側を持ち上げ、枕木を噛ましていきます。この作業の繰り返します。 6....

古民家再生〜小豆沢より(1)

出会い 2002年1月~6月 「飛騨の国」の民家再生計画が一区切りついてから、JMRA(日本民家再生リサイクル協会)の活動を通じていろいろな民家に出会ってきた。 再生され新たな息吹を吹き込まれた民家、そのままの形を維持しながら大切に使われている民家、取り壊しを待つ民家。 そこで生活をする人たちの様々な思いを包み込み、じっと地面に建っている。 そんな民家の一つに関わる 機会が巡ってきたA邸との出会いである。 ここ板橋には、築40年から70年ほどの民家がまだかなり残っている。...