三渓園と江戸初期の建築

先週末、所属しているNPO日本民家再生協会の会議と 見学会があり、横浜の三渓園を訪れました。 原山渓という明治時代の実業家が、京都や鎌倉から 貴重な日本建築を集め、庭園を造り、後に市民に開放しました。 上の写真は、臨春閣。江戸初期、家光の時代の建物です。 桂離宮と同じ頃でしょうか、私の大好きな小堀遠州、片桐石州の生きた時代、 数寄屋造りが豊かに広がる時期ですね、タイムマシンがあったら行ってみたい! 今回、特別に内部を見学させていただきました。 紀州徳川家の御殿、と言うことですが、とても柔らかな意匠です。...

かっこいい建築

日本建築研鑽会で訪れた角館で出会いました。 大谷石のような凝灰岩(東北なので緑色凝灰岩かな?)を巧みに加工して 造られていました。 施主と職人の気持ちが、ガンガン伝わってくる!くる!! ファサード(正面)も、いい顔しています。 角館町観光協会のHPによると、大正15年建造。 と、言うことはF.L.ライトの帝国ホテルの竣工後なので、その影響を受けたのか? まったく別な発想の元に造られたのか?興味が尽きません。 角館町観光協会 http://kakunodate-kanko.jp/blog/2011/07/post-1923.html...

お地蔵様4

ゴールデンウィークを挟み、あっという間に一ヶ月が過ぎてしまいました。 後追いですが、お地蔵様の続きです。 屋根、木口塗装も完了し、金物・唄(ばい)も上の写真のように取付け、 建築工事は完了したのですが、日本建築には大事な工事が残っています。 植木職の登場です(彼も30代ですが良い仕事をしてくれます)。 建物と周囲の環境(風土)を繋ぐ、石組み、植栽、小さくても、ささやかでも、 それらがあってこその日本建築だと考えています。 最初の写真と比べてみてください、建物だけでは成り立たないのが、 解っていただけると思います。...

お地蔵様3

さて、大工さんが終わると屋根工事です。今回は銅板葺き。 そうなると協力していただくのは(株)小野工業所。 小さな屋根でもしっかり、摑み込みの一文字葺きで葺いていただきました。 仕事中の職人さんは本当に良い表情ですね。...

お地蔵様2

大工さんが手にしているのが、小森谷さんの杉材です。 縱材と横材の間に落とし込み、長手方向の揺れに強くします。 組み上がるとこのようになります。天然乾燥材ですから、木目もきれいですね。 木と木をつなぐ技、継手といいます。穴の空いているところへ栓を入れ がっちり固めると、抜けません。 大工工事も残りあとわずか、垂木の取付です。...