民家再生物語〜飛騨の国から(2)

民家再生への楽しみと不安 (友人との往復書簡より) by 大竹 私は、早速二人の友人にメールを送った、「私、民家を見つけた!」と。 二人とも、 高校は違うが美術予備校で出逢い、同じ夢を持った友人だ。高校時代の思いはピュアで、今思えばスゴク気持ちが良かった。私は大学でその夢からはドロップアウトし、あっちこっちと進んだが、二人ともそのまま建築の仕事につく人となった。 もちろん、その一人が綜合建設の久保社長だ。...

民家再生物語〜飛騨の国から(1)

私、民家を見つけた! (友人との往復書簡より) by 大竹 ずーと借家を探していた。今のアパートより大きい一軒家で良かった。それだけが希望で探していたが、この町では見つけられなかった。 「借家を探しています。何かあったら教えて下さい」 と誰彼となく声を掛けた。その頃私は保険の代理店として独立し、顔見知りなった人間も増えていた。...

練馬区の蔵

ひび割れて、崩れかけていた蔵の再生工事が 無事に終了し、蔵が大地にしっかりと根付きました。 今回の左官工事は、 国宝犬山城修復や多くの蔵の再生工事の 実績を持つ、小松左官工業の小松さんにお願い することが出来、 その匠技を間近で体験することができました。 上から、 洗い出しの笠木、黒弁柄洗い出しの腰壁、 擬石の基礎、まるで左官技術の博物館です。 とかく伝統至上主義に走りがちな再生の世界で、 小松さんは、伝統技術をしっかりと踏襲しながら、 ひび割れ防止のため、下地にガラスネットを 使用するなど、新らしい技術も柔軟に取り入れます。...

文庫蔵移築再生工事

いよいよ建て方が始まりました。 山形よりやって来た およそ100年前の 部材達が、組み立てられていきます。 ここでまた新たな生命を宿し、 レストランとして生まれ変わります。 一週間ほど前には、建具(扉)の再利用を 御施主様、設計の先生を交え、検討しました。 今回の建物のために、御施主様自ら骨董店を 廻り集められたものです。 そこに価値を見いだせなければ、 只の古い木材や建具ですが、木の強度は 100年や200年では失われません。 再生することにより、 古き良きものは、生き続けることができます。 お客様自らが立ち上げたブログも...