「日本建築研鑚会」、2月は金沢講座です。
今回のテーマは「加賀百万石・金沢数寄屋の雅にふれる」
金沢は兼六園を団体旅行で見た程度、建物は初対面。
東京、京都と研鑚会で訪ね、それらとどのように異なるのか、
興味津々で出かけました。
まず最初に訪れたのは、松声庵という明治初年の茶室。
空間をじっくり体感し、今回は採寸も出来ました。
美しいなと感じたものを「なぜ?」という気持ちで採寸しておくと
仕事に役立ちます。
畳を採寸して「あれ?」京間ではありません、
地理的にも歴史的にも金沢の建物は京間寸法で出来ているものと
思っていました。行ってみないと解らないものですね、
御茶屋街にも行きました。
震災と戦災を受けていない金沢には、古い木造家屋が街として
残っています。
関東大震災と第二次大戦で2度も焼け野原になってしまった
東京から見るとうらやましい限りです。
内部も見学しました。
弁柄(赤色)の壁、頭で考えると「きつい」感じがしますが、
拭き漆の柱や天井の木部が赤味をぐっと押さえ、雅な印象です。
おひな様もしっくり馴染んで見えます。
でもさすがに弁柄(赤色)の壁は、特別なものだろうと思いきや
今回、幹事を務められた越島さんが再生した一般住宅に伺うと、
こちらも座敷は弁柄、一般的な壁色とのことでした。
こちらも漆の木部に囲まれると、華やかで雅な印象、
寒い冬に見たからでしょうか、暖かでホットする壁色です。
やはり、各地に行かないと解らないこと、体感できないことが
あり、全国を廻る「日本建築研鑚会」はこれからも楽しみです。
最後になりましたが、
幹事の越島さん、串田さん、ありがとうございました。