国産木材の家・N邸

長野県から構造材を仕入れたN邸、いよいよ左官工事に 入りました。 内部の壁は漆喰と珪藻土です。 今回の住宅は柱と梁が内部へ見える「真壁工法」、 日本の伝統的な形式です。 左官壁は基本的に「鏝むら」が出てはいけないので、 写真のようにライトを真横からあて、確かめながら作業をしています。 上の写真のように、柱や梁と壁の接点、「ちり」がいかに真っ直ぐに 通っているかが、職方の腕の見せ所。 小さな鏝を使って丁寧に仕上げます。 下の写真は鏝の数々、場所と状況によって使い分けます。 どれもきれいに磨き上げられています。...

東京8区文化財古民家めぐり

今日、板橋区で唯一、現在もお住まいの茅葺き古民家 「粕谷家」の見学に行きました。 名主さんのお住まいだけに、用材のレベルも高い すばらしい建物でしたが、何よりも驚いたのは、当初の面影を 残しながら大切に住まわれていることでした。 なんと、今日知ったのですが、 「東京8区 文化財古民家めぐり」という文化イベントがあり、 足立区、板橋区、江戸川区、北区、江東区、杉並区 世田谷区、目黒区に現存する茅葺き古民家が公開されています。 上記8区の連動企画で、今週末ならまだかなり見学できます。 板橋、足立、江東、江戸川は15日(日)まで...

祝・開店・シェ トモ

文庫蔵移築再生工事として、お伝えしていた 建物の1階に、施主ご家族のレストランが 3月9日、開店いたしました。 写真は前日のレセプションの様子、 シェフであるご長男から、コンセプトなどの 説明がありました。 野菜ソムリエでもあるシェフが、野菜をテーマに 日々の仕入れを重視した料理を提供します。 どのお皿も、手が込んでいて、素材の味が 際だち、野菜中心でありながら、 物足りなさを感じさせません。 オリジナルの器も凝っています。 2階のギャラリーでは、「池田満寿夫 展」が 充実した内容で開かれています。...

漆喰・本堂修復工事

いよいよ、仕上げの漆喰工事が始まりました。 初冬の青空に漆喰の白い壁が映えます。 今回の漆喰は、外部なので油漆喰。 油を漆喰に混ぜ、雨はじきを良くしてあります。 上の写真をよく見ると、繊維が確認できます。 麻を晒して細かく裂いたもの、 この繊維が絡み合い、壁を割れにくくします。 昨今、漆喰流行りですが、繊維が入っていない クリーム状のものが多く見受けられます。 繊維入りの漆喰を丁寧に塗り込め、 表面は、あくまでもなめらかで、気持ちの良い 仕上がりです。...

面戸・本堂修復工事

面戸(めんど): 簡単に説明すると瓦と瓦の間、軒先と瓦の間。 瓦よりも劣化の早いこの部分を修復しています。 上の写真で、瓦と瓦の間の黒く見える部分です。 職人さんが、黒い漆喰を小さな鏝を使い、 丁寧に丁寧に、隙間を埋めていきます。 大きな本堂は、小さな道具で、コツコツと...