本堂修復工事

北区十条のお寺で、本堂の修復工事をさせて いただくことになりました。 本堂全体へ足場を掛け、痛んだ部分を調べ 修復計画を立てます。 今回は特に漆喰壁がだいぶ傷んでいたので 漆喰部分を剥がし、その下の土壁も 粘りが無くなっていたので、剥がして下地から 塗り替えです。 今回も左官職は、練馬の蔵でお世話になった 小松さんに絶大な信頼で、お願いしました。 そのほかに、銅板職、瓦職、あく洗い職、 社寺のプロ達が腕をふるってくれます。 みなさんよろしくお願いします。 練馬区の蔵については、こちら...

練馬区の蔵

ひび割れて、崩れかけていた蔵の再生工事が 無事に終了し、蔵が大地にしっかりと根付きました。 今回の左官工事は、 国宝犬山城修復や多くの蔵の再生工事の 実績を持つ、小松左官工業の小松さんにお願い することが出来、 その匠技を間近で体験することができました。 上から、 洗い出しの笠木、黒弁柄洗い出しの腰壁、 擬石の基礎、まるで左官技術の博物館です。 とかく伝統至上主義に走りがちな再生の世界で、 小松さんは、伝統技術をしっかりと踏襲しながら、 ひび割れ防止のため、下地にガラスネットを 使用するなど、新らしい技術も柔軟に取り入れます。...

もう一つの蔵

1月23日に紹介させていただいた練馬区の蔵の再生工事が始まりました。 痛みのひどいところを部分的に再生するという工事、一棟完全に再生させるよりも難しい工事になりますが、現地再生が決まったのでうれしい工事です。 一番痛んでいた腰(地面から2m弱)の部分を取り除くのですが、直上の土壁が落ちないようにL型の鉄骨で押さえます。茶色に見えている部分は、杉の皮、今で言う防水紙の役目をになっています。自然からの贈り物を無駄なく使う先人の知恵、山も自然も潤う方法です。 練馬区の蔵...

先週の日曜日に練馬区にある蔵を調査させていただきました。 漆喰ははげ落ち、露出した土壁は風化し、腰壁は崩れ落ちようとしていましたが、調査の結果、木造部分はとても健全で状態が良く、再生可能であることが解りました。 どのような形で、再生保存が行われるかこれからの課題となりますが、取り壊されることがないよう、頑張ります。 もう一つの蔵...