民家再生物語〜飛騨の国から(7)

終わり、そして新たな始まり (友人との往復書簡より) by 久保隆一 大竹さんからの電話で始まった「民家再生」の物語は、住宅は暮らすためにあるものだと改めて、自分に気づかせてくれた。暮らし=生活をすることを自分自身に問い直し、民家を再生することを「延期」(私はそう思っている)した友人の決断は、素晴らしい結論だと思う。 民家再生のストーリーをホームページ上で、中継していこうと思っていた私のもくろみも「延期」になってしまったが…。...

民家再生物語〜飛騨の国から(6)

そこで暮らす覚悟はあるか (友人との往復書簡より) by 大竹 12月になると「雪虫」がフワフワと飛ぶ姿が見られるようになった。「雪虫」の学術的な名は知らないが、小さく綿をちぎったよう形で、この虫が飛ぶと飛騨の人たちは雪が降る日が近いと察するのだ。本格的な雪のシーズンは年が明けてお正月頃からとなった。 元スキーヤーの私は(確か久保氏も…)、大学時代はスキーシーズンを楽しみにしていたが雪国に暮らすようになってからは違う。すべてのモノを覆い隠す雪景色は美しいが、共に暮らすのは大変である。今年の雪の降り方は、以外と多かった。...

民家再生物語〜飛騨の国から(5)

いよいよ計画 (友人との往復書簡より) by 大竹 「マスター、金魚二杯ちょうだい。」 お湯割の焼酎に、シソの葉と鷹の爪が入ったグラスが渡された。少し奇妙な組み合わせだが、これがなかなか旨い。グラスの中に、まるで赤い金魚が泳いでいる様なのでこの名前がついたらしい。この店は、15〜6人も入れば満員になる小さな店だ。マスターの趣味というか、思いで詰まった70年代風の店。...

民家再生物語〜飛騨の国から(4)

再生民家での暮らし 11月25日~26日 (友人との往復書簡より) by 久保隆一 目的の民家を調査した後に、実際に民家をリフォームして暮らしている方の話を聞きに行くことになり、東京から移住して「窯」を開いた陶芸家の方の家へ向かいました。...

民家再生物語〜飛騨の国から(3)

民家の下見に行く 11月25日~26日 (友人との往復書簡より) by 久保隆一 今回の話の舞台となる民家 民家からの眺望(乗鞍) 美術予備校時代からの友人の依頼で、高山に行ってきました。依頼の内容は、「民家を借りてリフォームを行い、そこで暮らしたい、それが可能かどうか民家を見て欲しい。」と、言うものです。...